東村アキコ「かくかくしかじか」の感想を書いてみる。
こんにちは三代目ナポリタンです。
今回、東村アキコ先生の「かくかくしかじか」を読んだ感想を書いてっちゃいます。
このかくかくしかじか は東村先生の自伝的漫画で、絵を書き始めてから
漫画家デビューまでの半生を赤裸々に描いています。
何が面白いかって普通のことをかなり盛って描いていることかな。
相当に盛っていると思います。(笑)
でも嘘っぽくなくスッとおでんの汁のように入り込んでくるのがクセになるんです。
高校時代、美大受験のとき推薦枠を取れたにもかかわらず落ちてしまった。
国立しか受けれないということでセンター試験である程度点数を取らないといけないのに
取れる気がしない。立ち寄った本屋でダウンジングの本を見つけ、その本どおりにやったらテストで高成績を取れるようになったと。
そこで思ったのが、「マジで??」
いや、裏を取れないのですが、そんなので取れますか?
かなりの疑問なんですがね。
本人いわくセンターで高得点を取れたということなんですが、
大阪の美大と金沢の美大を受けて両方受かったのかな。金沢の方へ行くことにした。
美大に入ってから、漫画を書くと決めたのにもかかわらず、バイトと遊びばっかして授業にもロクに出ずに4年間を過ごした。
ただ美術の教師の免許を取っていたので、恩師日高先生のつてで高校の美術教師に就職できるかもしれなかったが別の人に決まってしまい、就職失敗。
ニートになりかけるも、父・健一の会社に就職が決まる。
その会社員時代のお話は「ひまわり 〜健一レジェンド〜」の方で面白く描かれているのでぜひご覧ください!!
ここまでの半生を見て思ったのは、「めっちゃイイ青春送ってんじゃん!」
羨ましいし、こうなりたいと思った。
絵に関しての葛藤とかはあるだろうけど、生き方とかが羨ましい。
でも東村先生は漫画家になるために美大へ行ったんだし、結果として漫画家になっている。
絵の基礎を日高先生にびっちり叩き込まれてたからこそ、今があると思っていて
漫画は当たれば稼げるけど、他の油絵とか彫刻って売れるかどうかわからないじゃないですか、即お金に直結するジャンルじゃないんですよ。
この「かくかくしかじか」にも説明がありますが、基本的に美大で油絵とか学んでいる人って卒業してもフリーターとかが多いです。なぜなら就職しないで絵で食べていくと決めたけど、そう簡単に売れないからバイト生活になると。
工業デザインとかイラストレーターとかならまだわかるけど、彫刻とか油絵は厳しいんですよね。
そこを漫画という道へ進んだ東村先生の着眼点は素晴らしいと感じました。
あとギャグセンスもピカイチでして、それは「主に泣いてます」を読んで欲しいです。
少し古いギャグもありますが、基本老若男女だれが読んでも面白いです。
菜々緒主演でドラマ化しましたしね。
東村作品のなにが好きかって、やっぱり「画力」なんですよ。
絵が綺麗。ものすごい見やすい。
ギャグ漫画だけでなく恋愛物や時代物まで幅広いジャンルの作品を描かれているので
ぜひご覧ください。
おすすめは「東京タラレバ娘」です。
ちなみに東村プロダクションというお笑い事務所を経営していて、自前のライブハウスで定期公演をしているとのこと。YouTubeでラジオ形式で配信もしています。